AC(アダルトチルドレン)とは、
生まれ育った第一の環境である『家庭』の中で
人が生きていく上で必要な(基本的な自分の存在に対する自信)
を培えなかった人たちのことです。

家庭の中が、安心できる家庭としての機能を失っている中で
家族の一員として何らかの役割を演じるなど、そのままの自分を意識することなく
親の求めるものになろうとする、感情表現をやめる場合もあります。
人によっては、小さいころから常に抱えていた寂しさ、辛さが生きづらさとなって表面化してくるのは、
育った家庭を出てから(成人するころ)ということもあると思います。

家庭の外に出ていったとき、友人、パートナー関係や、社会のコミュニティーの中で
自然な会話が成り立たないことを感じたり(自分の意見の無さ、自分の軸の無さ、自分で判断できないことに愕然とし、
そんな自分を責めたりしている方も多いものです。)
それまで、自分の気持ちを出すことなく、家庭という環境に合わせて作ってきた仮面で過ごしてきたので、
周囲の人数が増えすぎてしまうと、どう振る舞うのが正解なのか、自分の気持ちがわからないというケースも。
他の人に比べて、なぜこんなに自分は人からどう見られるかにビクビクしているのか、
この苦しさ、生きづらさは何なのかと不思議に感じるということもあります。

様々なケースがあり、そんなにひどいことをされた記憶がないという方の中でも
親の不仲な空気感が家庭に充満しているというのは、子供にとってはとても不安なことです。
それは親自身が愛を感じられず、生きていることに不安感をもっていたり、問題を抱えていることが影響してきています。
親の過度な期待や、過干渉によって親との境界線がはっきりしない、生きるのが大変そうな親を助けることを過度にしてしまう、
人との距離が、極度に近いか、遠いかに偏ってしまう、
また依存的な人間関係になりやすかったりする場合もあります。

ACというのは自己認識の概念ですが、自分がACだと感じた人はACです。

「肉体的に虐待を受けたわけではないし、親も大変で、世の中には自分よりも大変な人もたくさんいるのに、
自分がそれを親や環境のせいにするなんていけない」と思われる方もいらっしゃいます。

ですが、自分の存在に自信をもてない生きづらさを感じるというのは、死活問題で、
時に生きる意味を見失うことにもなります。

そういった生きづらさを感じる方にとっては、ACの概念をもとに、
自分の苦しさはどこから生まれているのか自分史を振り返り、
生育環境の中で思いこんだ信念はどんなものか確認していき
自分を癒していくこと、新しいコミュニケーション、
生き方を獲得していくことが1つの道しるべになると思っています。

 

あなたの中の幸せの場所へ

青柳裕美
青柳裕美心理カウンセラー
皆様のこころのサポーターとして、いつもここにいます

お気軽にコメントを