アダルトチルドレン（AC）とは、［安全な場所］として機能しない家庭の中で育った人たちのことです。

自分は［そのままで愛される存在］と感じることができずにグラグラとした精神状態の人がいます。

自分の軸となる、［自己を無条件に肯定する］ということができず、その原因がわからずに、自分や他人を責める人がいます。

そういう状態が強く顕れそこからさらに問題が悪化した場合、日常生活を送ることが困難な状態になってくることもあります。

アダルトチルドレン（AC）とは元来、アメリカのアルコール依存症の問題を抱えた家族の中で成長した大人を指していますが、このACの概念がアルコール依存症に限らず存在したために、そのような感覚を持つ人を指すようになりました。

これは、生まれてから、子どもの頃育った家庭の中で、自分がそのままでいいんだと感じられなかったという、その人の主観ですが、
これは人として存在する上で、なくてはならない軸がないということなのです。
それを大人になるまでにちゃんと作ることができなかったということで、自分の思った形ではなかったので愛を感じられなかったというレベルではなく、０才からの影響なのでその人の存在の軸にかかわります。

それは親からの影響によるものですが、親自身もその親からの影響を受けています。重い形の例では虐待の連鎖があります。
親の代から持ち越されているマイナスの連鎖であるということ、これらを受け入れるということは、様々な感情の経過を通して簡単なことではないかもしれませんが、最終的には回復の流れを進むことにより、できるだけ相手を許すことに繋がってくると思います。
世代を越えて持ち越されてきたこと、時代背景、家系のクセに気づき、自分のせいではなかったと自分を癒し、「このパターンを終わらせる」ということが必要だと考えます。

状況的にそこまで顕著ではなくても、家の中に常に怒りをあらわにする、感情的になっている大人がいる場合や、両親、家族がいがみ合って喧嘩の多い状態や、幼少期にそのままの感情出せないことが積み重なることによって、自己肯定感が持てないということにも繋がってくることもあります。

生まれ育った家庭内では、常に親の顔色をうかがい、空気を読んで、親のニーズを満たすことでなんとか安心できるように努めていたりします。

親元を離れたり、ある程度の年齢になり、周囲の家庭の関係性やコミュニケーションを見聞きし、初めて自身の家庭と比べて違いを感じることもあるかもしれません。

また、家庭内では、その家庭が家族として成り立つために、何かしらの役を演じていることもあるため、家の外では、何を判断基準に行動したらよいかわからなくなる（自分の意見がないように感じる）ということもあります。

感受性が高い方も多く、親、家庭内の雰囲気を察知して、不穏な空気にならないようにどうしたらよいかを考え、そこを基準に生きてきたという方も多くいらっっしゃいます。
演じる役割にもよっても違いがありますが、聞き分けの良い子とされることもあり、自身のニーズは満たされることが少なく、自分の本当の気持ちを出せずに過ごすうちに、何が望みだったのか、大人になって、自分の生きづらさの原因は何なのかはっきりとわからないと感じる方もいらっしゃいます。

状況としては各家庭の様々なケースがあります。

自分がアダルトチルドレンだと感じる人は、アダルトチルドレンです。

アダルトチルドレンと自覚し、そこから抜けていくこの一連の経過の中で、自分は自分で救えるという感覚をつかめるまでには、気持ちを表面化させる安全な場所が必要です。

カウンセリングがこの安全な場所となるようにと考えて、サポートさせていただきます。

私自身も自覚から、気持ちの吐き出し（浄化）、身体の感覚として感情を体感して変化し、その間に家族との衝突もありましたが、3世代の連鎖を認めて受け入れることと、何より自分のそのままの気持ちを自分が受け止めること、カウンセリングで話すことによってできた心の余裕によって少しずつ自分の軸を育てていくことができました。

ありのままの感情を受け止めてもらう場所がなければ、それをクリアしていくことは難しいケースもあり、特に一人で抱えていては何が問題で、どうしていったらよいのかということさえ、わからなくなってしまうこともあると考えます。

ACの自覚がある方も、そうではない方も、ぜひカウンセリングという場所をご自身のお気持ちへの理解や整理の為にご活用いただければと思います。